
チームを躍動させる脳の使い方の秘訣
この回の書き起こし
過去の泥沼から抜け出し、チームや組織を欲動させる驚きの事実について掘り下げていきます。興味深いテーマですね。私たちは失敗が起きると、つい原因を究明すれば人は改善するはずだって信じて犯人探しをしちゃいますよね。
でもシカゴ大学の最新研究がその直感を完全にオフしたんです。はい、そこ今回のキーポイントですね。なぜ私たちの脳は失敗した時に相手を責めてしまうのかを解き明かすこと。
シカゴ大学の研究、380人を対象としたデータなんですけど、本当に私たちの直感を鋭くついてくるんですよ。というと具体的にはどんなデータなんですか?面白いことにプロジェクトが成功した時は、上司も部下も約7割が自分たちのおかげだって意見がピタリと一致するんです。
成功した時にはみんな自分が頑張ったからだって思うわけですね。そうなんですよ。でもトラブルが起きた時、上司の約7割はこれは部下の能力不足や努力が足りなかったせいだって考えるそうなんです。
ところが一方で党の部下たちに聞いてみると、いやいや自分の責任はせいぜい35%程度だって思っているんですよ。なるほど、残りの65%は環境とか別の要因のせいだと。そうなんです。
同じ出来事を見ているはずなのになぜこんなに極端なズレが生まれるんでしょうか。これじゃあお互いに不満がたまるばかりですよね。ええ、でもこれ実はお互いの性格が悪いから起きているわけじゃないんです。
人間がどうしても陥ってしまう認知バイアスの罠なんですよ。認知バイアスの罠、つまり脳の仕組みの問題ってことですか。その通りです。
まず上司の脳内では多様バイアスというメカニズムが発動しています。多様バイアス。脳が認知的なエネルギーを節約しようとする働きですね。
節約ですか。はい、例えば部下がミスをしたとき、本当は多部署との連携ミスがあったとか急な仕様変更があったとか渋滞みたいな複雑な背景事情があるかもしれないじゃないですか。現場にはいろいろやむを得ない事情がありますよね。
でもそれをすべて考慮して分析するのは脳にとって負荷の高い作業なんです。だから脳は手っ取り早くこいつの能力が足りないからと個人のせいにして考えるのを打ち切ってしまうんです。なるほど、悪意があるわけじゃなくて脳が省エネをして背景事情を無視しちゃっているんですね。
そういうことです。じゃあ一方で自分の責任は35%程度だとしか考えていない部下の脳内では何が起きていると思いますか?部下も何か別のバイアスがかかっているんでしょうか?
はい、部下の脳では自己奉仕バイアスが発動しています。自己奉仕バイアスですか?ええ、これは良いことは自分の手柄だと感じて悪いことは他責にするという自尊心を守るための防衛本能なんです。
なるほど、他責ですね。自分が傷つかないようにしているんだ。はい、このバイアスが働くと部下は自分は一生懸命やったのに環境が悪かったんだと責任を外に押し出して心の盾を作ってしまうんです。
うわあ、それは泥沼になりますね。上司は脳の省エネで相手を責めて、部下は防衛本能で他責にして盾を作る。これじゃ話し合いになりませんよね。
その通りです。自分の視点だけに固執して相手を切り離して考えてしまう。これを古文離思考と呼んでいます。
古文離思考ですか?はい、これは視野が極端に狭まってしまう脳の使い方そのものなんです。この古文離思考の泥沼に陥ると対立は深まるばかりなんですよ。
防衛本能とか省エネっていう生物学的なメカニズムだからこそ厄介ですね。じゃあ私たちはどうすればいいんでしょうか?この古文離思考の泥沼からどうやって抜け出せばいいんですか?
ブレイクスルーの鍵はまさにその脳の使い方を古文離思考から共同体思考へと転換することにあります。共同体思考への転換。それも思考法ではなくて脳の使い方なんですね。
はい、脳の使い方です。先ほどのシカゴ大学の研究でもう一つ非常に重要な事実が判明したんですよ。え、何ですか?
人がよし、次からやり方を変えようと心から行動変容を起こせる最強の要因は未来のイメージがどれだけ無意識領域に入っているかだということが分かったんです。無意識領域っていうと脳がアイドリング状態の時に活発になるデフォルトモードネットワーク、いわゆるDMNのことですよね。ええ、まさにそのDMNです。
でもなぜ未来のイメージとDMNが結びつくと人は行動を変えられるんですか?いいポイントですね。DMNは自己認識を深めたり他者の感情を推測したり過去の経験から未来をシミュレーションする時に働くとても重要な脳内ネットワークなんです。
ここに自分たちのチームが目指す理想の未来が深くインプットされているといざトラブルが起きた時でも脳が無意識のうちに自己防衛ではなくてその未来へ向かうための最善の行動を自動的に選択しやすくなるんです。なるほど、未来のイメージがDMNという無意識のベースに組み込まれているからとっさの判断が変わるわけだ。
そうやって共同体思考へ脳の使い方をシフトさせることで私たちは全く新しい景色を見ることができるんです。
ぜひ日々の生活の中で意識してみてほしいですね。最後にあなたに一つお持ち帰りいただきたい問いがあります。はい。
これからの時代、AIがどんどん進化して単なる作業は人間がやる必要がなくなっていきますよね。そんな時代に私たち人間にしかできないことって何でしょうか?深い問いですね。
それはきっとこの共同体思考を使って全く違う価値観を持つ人たちとでも大体験を生み出すような最高のパスをつないでいくことだと思うんです。ええ、本当にそう思います。今日からあなたも誰かの小さなミスを見つけたとき反射的に責めるのではなく未来に向けた最高のパスをどうやって出せるか少しだけ立ち止まって考えてみませんか?
あなたのそのリタのパスが周りに勇気づけの波紋を広げていくはずです。素晴らしい一歩になると思います。
音声をもとに書き起こしています。